光と影に包まれたピアノの貴族
ロシア出身のピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツは良い意味での、センセーショナルな巨匠で鬼才だった。『長期休養』と言ってのけたスランプから二度復活して栄光に浴した。さながら不死鳥に例えられ、「ヒビの入った骨董品」と評されるような演奏をした83年の日本初公演から、3年後に汚名を払拭した。
ホロヴィッツは、どの曲を弾いてもホロヴィッツでしかあり得ない演奏を聞かせた。独特な鍵盤へのタッチから生み出される音色。異常なほど高度で切れ味鋭いテクニック。そして何よりも聴く者を金縛りにするような旋律の歌わせ方は、魔性さえ感じさせる孤高のピアニズムだった。
今日はホロヴィッツがニューヨークの自宅で穏やかに他界した日。ファースト・チョイスにふさわしい「ホロヴィッツ・プレイズ・スカルラッティ」を聴いて、演奏を終えると得意満面の笑顔でブラボーに応えた巨匠を偲ぼう。
ホロヴィッツ・プレイズ・スカルラッティ
マルタ・アルゲリッチが、歓呼に応えて再三ステージに出てきてスカルラッティをアンコールに弾いたら、それが全力のメッセージ。上出来だったとマークなのか、アルゲリッチのライヴ映像、CDで聴く機会が多いでしょう。ドメニコ・スカルラッティは、一般的にはそれほど認識がない作曲家だと思いますが、ホロヴィッツのレコードはとても重要な録音です。堅苦しいものではなく、気軽に楽しめる愛される一枚。ホロヴィッツのレコード・ディスコグラフィを眺めていると録音するものが気ままに感じられる。その時のお気に入り、リサイタルでのプログラムとの関係を感じられるものでレコードは宣伝手段の一つだったのかもしれません。
アナログのレコードがデジタルのCDになる頃には、音楽文庫といったものが登場。作曲家に主眼をおいて一枚にまとめるというのはホロヴィッツの録音したもので、となると三枚のレコードから一枚のCDが選曲されている「ホロヴィッツ・プレイズ・スカルラッティ」の如し。。
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digit@Maetel
明けましておめでとうございます。駿馬のような活躍を期待しておへそを出してご挨拶巡りをしました。天気の良かった熊本、上通、下通で見かけてくれたかな。だったら嬉しいです。リアルで会えない皆さんとは音楽で繋がれるんだをキャッチフレーズにいろいろ絡んでくださいね。
ホームページの制作、コラムの執筆いたします。あなたをスッキリさせるお手伝いもします。気兼ねなくメッセージ下さい。 #prosit2014
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